IMPRESSION..

　急成長を続ける中国のトライアルシーン。日本人とは身体のつくりがちょっと違って、バツグンのバネを持つ中国のライダー達はとにかく飛ぶ跳ぶ…。そんな今の中国での流れの源流となったのが、当時ECHOの開発ライダーを勤めたリー・スーミンとヤオ・ズー。このAORTAはリー・スーミンが立ち上げたブランドです。
身体能力に差はあるけれど、中国のライダーにも日本のライダーにも共通するのは「基本的に欧米のライダー達に比べると身体が小さい」という事。よってフレームに求める特性というか味付けも似た様な方向になるのは当然と言えば当然ですね。
もっぱら２６”ばっかり乗ってるリーですが、２０”もかなりハイセンスな仕上がりになってます。
このフレームの一番の特徴は「しなり」！。KOXXのライダー達の影響で、「硬く・とにかく硬く・もっとタイヤをツブせる様に...」という傾向が見られる現代のトライアルバイクの流れに反するように、このフレームはとにかくよくしなり、よく跳ねてくれます。ジオメトリーを調整すればいくらでも「乗ったときの軽さ」を作り出す事はできますが、しっかりとタメを作ってフレームをしならせて大きく飛ぶ！ためにも、ひとつひとつの動作でバイクがついてくる「ライディングの楽チンさ」を作るのも、やっぱりフレームのしなりだと思うのです。

また、アップBB+短めのリアセンターのおかげで「フロントホイールを持ち上げる動作」は驚くほど軽いです。ということで初心者さんにもオススメしやすいフレームですね。 強烈なしなりは、上級者ライダーにとっても満足のいく仕上がりです。

重量級のフロントフォークとリアハブのおかげで、全体でけっこう重めですが、とにかく取り回しは軽いしフロントホイールはポンポンと持ち上がります。