個人的に残念なのはB.B.が高い事。しっかりと基本を身に着けた中〜上級者さんであれば問題なく乗れるけど、「これからトライアルをじっくり練習する」という段階の初心〜初級者さんには、前輪がパカパカと持ちあがり過ぎて使いにくいと思います。まぁ、最近のキッズ達はセンスの良い子が多いので、何も考えずに適応出来るケースも少なくないですけどね。
また、パカパカ特性もハンドルポジションである程度ごまかせるので、「長く付き合える一台を！」とお考えの初級者さんには適した一台と言えるかも知れません。

純正の状態ではハンドル位置がやや近め。身長〜170cmのライダーさんならそのまま乗れそうですが、170cm〜のライダーさんにはやや窮屈なポジション。 なのでステムを長めの物に変更しました。ハンドルは、旧モデルのグリーンの物から若干デザインが変更＝角度が浅目となりましたが、相変わらず少し短め。中〜上級者さんが「ヨーロッパ風の乗り方」をするならかなり使い勝手の良いデザインだと思いますが、「長い方が好き」という個人的な好みで長めの物に変更しています。ハンドルはとりあえず使ってみてからベストを探してもらえればと思いますが、初級者さんであれば、やや曲げの強いハンドルに最初から交換しておいた方が上達は早いと思います。

各メーカー、「着けてみたり台座を無くしてみたり…」といまだに試行錯誤中のアンダーガードですが、CREWKERZは潔くアンダーガード無しのデザイン。ガードがあったところで、これだけB.B.が高いと昔の様に「まずは段差にガードをひっかけて…」という使い方には向かないし、個人的には賛成です。
アンダーガード無→ガードリングで気になるのがチェーンへのダメージ。例えば丸いパイプにガードをかけた時、チェーンがパイプに直撃して致命的なダメージを受ける事がありますが、スプリング式のチェーンテンショナーを採用しているおかげでチェーンの負担も極小。これまた個人的には大賛成のスペックです。

ヨーロッパの流行を受けてのリムブレーキの採用も、135mmの26in幅のリアハブも、このバイクの特性である『硬さ』を強調してます。 ある程度のしなやかさを持たせつつ、これだけ硬く仕上げるのは狭いリアハブやディスクブレーキでは困難でしょう。

一貫したコンセプトがもたらす『硬さ』。その恩恵がよくわかるし、「止まる喜び」にハマると柔らかいフレームに戻れないかも…という1台です。
硬さの恩恵+ガンガンぶつけても大丈夫と思える安心感があるので、個人的にも乗りたいバイクですね。