ECHO / SL ブレーキクランプ

2015/04/30
 MAGURAが考案した「ブレーキクランプにピロボールを使用する」というアイデア。 一発でセッティングが決まる非常に優秀なアイデアです。
にも関わらず…。多くのメーカーが「ピロボール無し」のブレーキクランプを製造する理由。
多くのメーカーは何も考えてないと思います。「Try-allがピロボール無しのクランプを作ってたから」。
で、KOXX/Try-allがピロボール無しのクランプをプロデュースした理由は「ピロボールだとライディング中にズレる事があるし、ピロボールをなくせばクランプ自体が小さくなって数グラムでも軽くできるから。」です。

確かに、MAGURAのブレーキクランプはハードなブレーキングを繰り返す事で、スレーブシリンダーが動いてブレーキシューのセッティングが狂うというトラブルはよく起こってました。

ピロボールの整備性を保ちつつ、上記のトラブルを起こさないために…。

・樹脂製のピロボールは変形するので、ピロボールをアルミ製にする。
・ブレーキクランプとピロボールの精度にコダワる事で、スレーブシリンダーの固定力を増す。

「理屈は簡単。じゃあ作ろう♪」という事でECHOがプロデュースするピロボールを使用するブレーキクランプ、【SL】です。

使えばわかります。これ、 最高のブレーキクランプです。

精度だけでなく、ブレーキクランプの形状にもコダワってます。上下のピースを対象に作るのではなく、上側のクランプを大きく、下側のクランプを小さくデザインする事で確実な固定力を得る事が出来ます。
高い精度のおかげ、固定ボルトを無駄に強く締める必要が無い⇒フレームやフォークのネジ穴にダメージを与えるリスクも減るし、クランプの締めすぎでスレーブシリンダーが変形してブレーキの動きが悪くなったり、オイル漏れを起こすというトラブルも解消できます。
ピロボールがアルミ製なので、樹脂製の様に「変形してセッティングがしにくくなって交換…」という事もありません。

手間暇かかってるおかげで高価なのは確かだけど、価格以上の価値があるパーツです。
ECHOが作ってあの価格ですからね。他メーカーが作ったら恐ろしく高額になるし、作ろうという気にならないのもわかる気がします。