ECHO / CARBON 26

2015/10/21

 従来のカーボン製品に使われてたプラスチック=樹脂はかなり硬めの物。出来上がった製品も当然硬くなる分、折れるというトラブルも起こります。
対してこのフォークは柔らかいけど、割れたりちぎれたり…という破損に強い素材を使っているため、折れるというトラブルはまず起こらないと思います。

GDRではフロントフォーク…、特に怪しい物は破壊する事を前提のテストを行います(ヤワなアルミ製のフォークだと5秒で壊れた事も…。)。
⇒右の写真のフォークは【Light】モデルのプロトタイプ。生産前の最終テストを頼まれたので、「頼まれた以上は壊してナンボ・・・」ということで壊すつもりでゲシゲシ負荷をかけましたが、曲がる事もなければ折れる気配もありません。
ただし、素材が柔らかいのでブヨブヨ感はあります。平地で乗ってたり、飛んで前輪から刺して…という時には特に違和感はないけど、障害物に前輪を引っ掻けた『ハンガー』の状態では大きくフォークがヨレます。慣れないとこのヨレヨレ感は違和感が強いけど、ブレード全体がヨレヨレするので、部分的にヨレるバランスの悪いアルミ製のフォークよりはよほどコントロールしやすいと感じます。
ただ、ハンガー状態から飛び出す時のフォークの反発は、アルミでは得られない強さを感じます。

外観は同じですが、厚みを増した【Strong】はずいぶんガッシリとした乗り味。
アルミの柔らかいフォークと同じ位の柔らかさ。ハンガー状態での『ヨレ』はアルミに比べて強い印象がありますが、Lightと同じくヨレにクセが少ないので扱いやすいと感じます。
また、この【Strong】はハンガー状態から飛び出す感覚がすごい。「スパっ?」という飛び出し方は20inかと思う位の速さと、アルミでは考えられない力強さがあります。


体重80Kgで乗っての感覚なので、体重が軽いライダーさんなら【Light】で乗ってもヨレが少なく、反発の感覚もより強くなるとは思います。

ガチっとしたアルミ製のフォークの「ロスしないダイレクト感」と「ヨレない安定感」も魅力ですが、このフォークも特性を理解して使うのであれば同じ位魅力的であると思います。ハンガー以外では特にヨレも感じないので。

「少々ヨレても良いから、フロント周りを軽量化したい。それでも強度・耐久性は犠牲にしたくない!」という事であれば断然オススメのフォークです。