CREWKERZがVeeRubber社に依頼して製作されたトライアルタイヤ。Try-all SHIFTと同様に極細デザインです。「走るのはリアタイヤがメインだし、フロントタイヤはそれほど大事でないから軽量化しよう」というのがコンセプトであり、現代のヨーロッパの流行ですね。

まぁ確かに、UCIスタイルで人口の障害物ばかりで乗るならこれでも良いと思うけど、自然地形で乗るなら細すぎるんじゃあ...と思いつつテストしましたが、自然地形でも思いの他良い感触です。

KENDA/Try-allの様に「少々危なっかしい所でもけっこう粘ってくれるし、信頼して荷重できる」という感覚はさすがにありません。「ここ、滑りそう…」という所に置いて安易に荷重したり、タイヤを傾けるとズルっと滑ります。

変なところで荷重しなければ＆しっかりタイヤを立てておけば、特にグリップが悪いとは感じませんでした。
かなり細めなので、太めのタイヤの様に、「ピンポイントを狙って5mm横にずれたけどギリギリ持ちこたえた…」というセーフティはないけど、まぁこれは外さない技術を磨けば良いだけなんですけどね。

また、細い＆軽い＝サイドウォールがペラペラに薄いがゆえに反発も弱めです。岩や障害物の角に前輪をひっかけて、前輪の反発を使って突き出し！というシチュエーションでは、反発が弱め。空気圧をかなり高めにしてもあんまりハネてくれないので、しっかり体で飛ぶ必要があります。これまた、トレーニングして体がしっかり動く様になれば特に問題は無いと思います。

タイヤの安心感というか、「前後のスィートスポットを少々外しても何となる」っていう包容力に甘えて26inにばっかり乗ってるので、個人的には神経使わすに乗れる太目のタイヤが好き。フロントが軽いとステアケースに上れなくなるから、フロントタイヤはそこそこ重いのが良いということで結局太めのタイヤを使いたいが、「精度や技術については練習する！とにかく軽いタイヤが欲しい?」というライダーさんにはオススメのタイヤですね。