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 KOXXのワークスライダーが愛用しているタイヤです。 実は最初の印象は悪かったんですよね。「日本人には合わねぇ・・・」と思ってそれからしばらく使わなかった位で…。 乗り方の違いで使い勝手が良いというのに気付いたのはずいぶん時間が経ってからでした。
 「ハネが遅い」という事で、「大きくタメて、タイヤをつぶして…、強くこぎながら跳ぶ!」というオーソドックスな日本人の乗り方に合っていないと感じました。実際問題、高圧で使ってもハネはイマイチですね。遅いというかモッチャリした印象です。

ただ、もう根本的に設計思想が違うので、一方的なこっちの希望を押し付けるのは違う気がします。フランスをはじめ、多くの海外のライダーは「ハンドル引っ張ってタイヤをつぶす」なんて発送はほとんど無いですからね。
で、このタイヤの特性を考えると・・・。

・限界状態でのグリップ
自然地形でのライディングはもちろんですが、ストリートなんかでも「限界の高さのステアケースにギリギリ上れそう!」という時に、「タイヤの空気圧が高いとズリ落ちてお終い」なのか「ステアケースの角をタイヤが包み込むようにグリップして上れた」となるのか?という差が出てきます。
・あらゆる状況で小さくハネを使える。
低圧で乗れるという事は、意識しなくても勝手にタイヤがつぶれる。勝手につぶれて、勝手にハネるなら、変にタイヤを意識しなくても良いという事になりますね。実際、ヴァンサンのライディングを見てると「はい、ここでタイヤをつぶして・・・」と意識してる様子は皆無。とんがった岩の角にタイヤを乗せてそこから跳ぶ!という時に少し意識してるくらいだと思います。 変に意識しなくても、平地からのダニエルやダニパラといったテクニックでタイヤがしっかりつぶれてますし、意識したってタイヤのハネを使いにくいステアケースでも、タイヤがしっかりつぶれてたりします。
・耐パンク性
低圧で乗ってもなかなかパンクしないタフさ。パンクしにくいという事はセクションの中でもストリートで流しながら遊んでる時も、安心できる大きな要素だと思います。
・吸収力
ドッシリしたタイヤで低圧で乗るため、飛び降りて着地した時のショックの吸収力がバツグン。着地後のバランスを保つとか、着地しても前輪は降ろさずに次のアクションにつなげるという時には便利だなと思います。
総じてUCI志向=『基本的に足場の良い所で高い段差に上ったり&降りたりがメイン♪ダニエルでの安定感も重視!』という性格のタイヤですね。「ヨーロッパのライダーっぽく低圧で乗りたい!」というライダーさんにはオススメです。逆に 「基本的に尖った岩場でしか乗らない」というライダーさんだと、このタイヤの出番は無いと思います。