2010/06/10 加筆

 ジオメトリーとはつまりフレームの各所の寸法の事、人間でいう身長や手の長さ、スリーサイズみたいなものです。(ジオメトリーの事をスケルトンと言ったりもします)。
ジオメトリーが全く同じフレームでも、パイプのしなり方ひとつで全く違う乗り味のバイクにもなります。
どの部分をとっても黄金率というか、「大体この位の数値が良い」、というのが有り、似たような設計思想のフレームが似たような形になっていくのは当たり前の事かも知れません。

○フレームサイズ
  BBからトップチューブの真、またはシートチューブの上面までの長さです。
ロードやクロスカントリー(XC)のバイクのサイズを選ぶ時に、イスの高さを決める重要な数値ですが、トライアルは基本的にイスが無いので全く関係ない数値です。GDRのページでは『いかにペッタンコか?』を表現するために記載してます。

○ヘッド角
  ハンドルをきった時の『クイックさ』や、前輪を地面に置いたまま、後輪を浮かせて左右に振り回す時の取り回しの軽さ・重さに影響します。
ただし、例えば前輪にやたらと細い=背の低いタイヤを使用したり、後輪に太い=背の高いタイヤを使用すると、この数値は簡単に変化してしまいます。あくまで『参考』程度の数値ですね。

BBからトップチューブの真、またはシートチューブの上面までの長さです。
ロードやクロスカントリー(XC)のバイクのサイズを選ぶ時に、イスの高さを決める重要な数値ですが、トライアルは基本的にイスが無いので全く関係ない数値です。GDRのページでは『いかにペッタンコか?』を表現するために記載してます。

○ホイールベース
  前輪の軸から後輪の軸までの長さですね。バイク全体の長さを決める数値です。
『長ければ取り回しが重い⇔短ければとにかく軽い』というわけではないです。
取り回しの軽さはBBの高さやハンドル位置、ヘッド角によって大きく異なります。
『ホイールベースが長いと走破性が高い』というのは正解に近いと思ってます。
フロントフォークの長さや突き出し長が変われば、当然ホイールベースも変化します。

○リア・センター
  BBの中心から後輪軸までの長さです。
メーカーによっては水平の長さを記載していたり、チェーンステーその物の長さを記載していたりします。GDRでもチェーンステーの長さとして記載してます。
短ければそれだけ後輪の感覚がつかみやすく、前輪が持ち上がりやすいしダニエル状態でも安定するしで、現代のトライアルのテクニックを考えるなら『短い=良い』という事で、特に26inに関しては各メーカー、リア・センターを可能な限り短くデザインしてます。
20inに関しては、無理やり短くしすぎるとピーキー過ぎて使えないバイクになるので、適度に短くデザインされるのが通常です。


○フロント・センター
  BBの中心から前輪軸までの長さです。ホイールベースからリア・センターの長さを引いた副次的な数値です。
同じフレームでも、使用するフロントフォークによって数値は変わるし、同じフロント・センターの長さのフレームでも、ヘッド角が異なればハンドルの位置から乗り味から全く違ったものになるので、あんまり重要な数値ではないと言えます。

○マニューバスペース
  トップチューブの長さを比べるのは、元々はロードバイクやクロスカントリーバイクのハンドルポジションを考えるためのものなので、トライアルやフリーライドのフレームではあまり重要な数値では無いと言えるでしょう。

GDRではヘッドチューブの上面からBBまでの直線の長さを勝手に「マニューバスペース長」と名付けて表記していますが、乗った時のポジションの大きさを比較するならこちらの方が適当ではないかと思います。

これも本当は水平、垂直の長さを分けて表示するのがベストなのですが、例えば「フォークを10mm短い物に変える…」とか、もっと細かいことを言えば「後輪に太目のタイヤを入れてみた」だけでも数値は変わってしまうので、正確に水平・垂直を出すにも基準の作りようが無いというのが本音です。

○BBハイト(高さ)
 前後車輪の軸をつないだ線から、BBがどの位上がっているか?を表す数値です。
MTBやロードバイクでは、前後輪の軸の線よりBBが下がっているのが普通なのですが、2010年現在のトラ車では上がっているのが一般的と言えます。
BBが高くなることのメリット・デメリットは他のページで書いてるので参照して下さい。
これまた、使用するフロントフォークの長さによっては数値が変わってしまうので、やっぱり参考値ですね。
 メーカーによっては、カタログ数値と実際のフレームの寸法が違うということもザラに有るので、数値はあくまでも数値、あくまでも参考までに…。
実際の乗り味はやっぱり乗らなきゃわからない・・・ということですね。

  ジオメトリーについて。