2008/06/14

 Vブレーキの交換、新品の取り付けと調整の方法です。

Vブレーキのアームの取り付け

 交換の場合は古いブレーキのアームを取り外し、パーツクリーナーなどで古いグリスを取り除きます。

 キレイになったらブレーキのポストにグリスを塗ります。
塗りすぎてグリスがハミ出ると砂やホコリが寄ってくるので、ポスト全体にうっすらと。ポストの中のネジ穴の入り口にも、少量のグリスを塗っておきます。

 Vブレーキのアームを取り付けます。
フレームやフロントフォークによっては、アームのスプリング受けの穴が3つ有ります。基本は真ん中の穴、後々スプリングの強さを大幅に変更したい場合は穴の位置をズラして下さい。

 Vブレーキの固定ボルトを締めこみます。(締め付けトルク10〜12N.m)

ここで注意!
締め過ぎるとポストの先端が広がってしまうので程々に。

 新品のブレーキアームのスプリングはすぐにヘタるので、この段階で動かしてやってスプリングをあらかじめヘタらせてやります。方法はアームをやや強めに内側に押してやるだけ。あんまり強く押すとスプリングが変形するのでお手柔らかに。

ワイヤーの接続作業を行うならこの段階でワイヤーをセットします。
この後はブレーキシューの作業になるります。ブレーキシューを触る前に手を洗浄。油分を取り除きます。工具やブレーキレバー、Vブレーキのアームに油分が着いているならクリーナーやアルコールでふき取っておきます。

ブレーキシューの取り付け

 新品のブレーキシューは表面にコーティングがかかってます。このままではブレーキシュー本来の性能を発揮できないので、 荒めのヤスリで削り取ってやります。

 ブレーキシューのスペーサー。 2枚のアルミのスペーサーは厚みが異なります。内側(ブレーキシュー側)に薄いスペーサーを使えば、Vブレーキのアームは内側に入るし、「アームが内側に入りすぎてブレーキシューを正しくセッティング出来ない!」という時は「内側に厚いスペーサー:外側に薄いスペーサー」の並び順でセットしてやればいくらかは解消します。

  写真は薄い方のスペーサーを内側(ブレーキシュー側)にセットしてます。

ブレーキシューを仮止め。ワイヤーの接続作業も同時に行っているなら、この時にワイヤーを仮止めします。

 さて、ブレーキシューのセッティングです。
「ブレーキシューがリムにピッタリと当る」 ことより、Vブレーキのシャフト(ボルト)がリムに対して垂直に当る事が大事。そうでないとリムをはさみこむ力がそれてしまいます。

「シャフトがリムに垂直に当る様にセットすると、どうしてもブレーキシューがリムに対して斜めになる(;>_<;) 」という時は思いきってブレーキシューを削って下さい。

 ブレーキシューがリムに当った状態で、シャフトとリムが90°。これが基本。

シューの位置、角度を調整する時は、ブレーキレバーを握りっぱなしにしたり、もしくは仮止めしているワイヤーを一度緩めて、ブレーキのアームが完全に閉じた状態=左右のブレーキシューがリムに当った状態でワイヤーを固定してやると作業がスムーズです。
 ブレーキシュー全体がリムにピタリと当る位置を決めてを固定します。
ナットを強く締めるとブレーキシューが一緒に右に回ってしまうので、位置を決めたブレーキシューが動かない様、手で押さえながらナットを締めこみます。

片効きの調整

 さて、ブレーキシューのセッティングが終わったらブレーキレバーを数回握って下さい。
左右のアームが均等に動けば良いのですが、『どちらかしか動かない』とか『片方が大きく動く』なんてこともよくあります。
原因は左右のバネの力が違いです。

 Vブレーキアームのフレームやフォークへの固定ボルトのすぐ横。『+』のドライバーや2mmの6角レンチで回す小さなネジがついているはずです。
コレを右に回すとバネの力が強くなり、左に回すと弱くなります。

一方的に動いているアームのネジを緩めてバネを弱めてやる、同時に動かないアームのネジを右に回してバネを強くしてやる。そうやって左右のバネの力のバランスを均等にしてやればOKです。。

 ワイヤーの交換作業を同時に行っている場合は、この段階でワイヤーの固定ボルトを本締めします。
ワイヤーの交換作業は別項にて紹介してます。

これにて作業終了♪

 

 Vブレーキの取り付けと調整