2008/11/6

 日常整備の紹介の前に、新品のフリーギアを取り付ける前の一工夫。
左の写真は新品のフリーギアの中身。ベアリングの玉がキレイに並んでます。
分解したらコロコロと転がっていくはずのベアリングがフリーギアのパーツにくっついているのは、グリスを塗ってあるおかげです。
回転部分に油を挿すのは当然行うべき事なのですが、粘っこいグリスが曲者です。砂やホコリがグリスに混ざると、フリーギアのツメやベアリングの磨耗の原因となります。

『サラサラの油を頻繁に注油する』という前提のもと、このグリスを落としてしまうのが長持ちの秘訣です。

 新品のフリーギアのグリスを取り除く作業。
パーツクリーナー等のスプレーを吹きつけ、カラカラとフリーギアを回してやるだけです。
シールドカートリッジベアリング内臓のフリーギアの場合も、ツメとバネの周りのグリスを落とすためにこの作業は有効です。
 バイクのメンテナンスをよく行う方は、灯油を用意しておくと便利。灯油に勝る洗浄液は無いと思ってます。

パーツクリーナーにしろ、灯油にしろ、グリスが落ちてくると爪のかかる音カチカチという音が大きくなってくるのがわかると思います。

 パーツクリーナーなら乾くのを待ってから。灯油なら一度灯油を洗い流してから、潤滑用のサラサラのオイルを注入します。
GDRで愛用しているのはPROTECTA(比較的水に強い!)。その他、スケートボード用やラジコン用のサラサラのオイルが良いですね。
もちろん、スプレータイプの物でもOKです。

日常整備

 グリスを落とすのは、頻繁に注油するのが大前提です。
特に砂やホコリのおおい場所でバイクに乗った後は洗浄と注油を忘れずに。

パーツクリーナーで洗浄して、乾いた頃にサラサラのオイルを注油。これだけです。

 続いてフタの増し締めです。
フリーギアのボディが横方向にガタガタと動くようならフタが緩んでる可能性が大きいです。こんな時は増し締めを。

ECHOカスタムのACSやTry-allの現行モデルの様に、フタが溶接されているモデルは基本的に不要ですが、ハードに乗るライダーさんだと「溶接が外れてフタが緩んでた」ということもありました。たまにはチェックが必要ですね。

 写真のTensileのフリーギアは例外なのですが、基本的にフリーギアのフタは逆ネジになっているので、左回り=反時計回りで締まります
 バイクからクランク&フリーギアを外さずに作業するなら、写真の様にポンチをあてがって、ハンマーでコンコンと叩く方法もあります。
この方法ではあんまりしっかり締まらないので、頻繁に増し締めしてやって下さい。

  フリーギアのメンテナンス
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